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質問は成長に必要不可欠?!部下に質問癖をつけると管理職が助かる3つのポイント

update : 2025.4.23

質問ばかりしてきて、本当に自分の話を聞いているのかと疑ってしまうような部下をもつ管理職にとって、質問が多いのは面倒、質問癖なんてついてもらっては困るとこの記事のタイトルを見て感じたのではないでしょうか。一方で、まるっきり質問がなく、本当に自分の指示や意図を理解しているのか気になってしまう部下に対しては、少しくらいは質問してほしいと思うこともあるかもしれません。ないと困るけど、多いと面倒と思う部下からの質問ですが、質問は部下の成長にとって大切な要素であることをご存じでしょうか。ここでは、質問癖をつけると部下の成長につながるといえる3つのポイント、そして質問癖をつけるときの注意について説明します。

 

質問癖つけたい質問とは

些細なことをはじめ、どんなことでも質問する癖をつけることが部下の成長につながるわけではもちろんありません。しかし、質問の中には部下の成長につながるものもあり、積極的に質問するように促すことで、部下の育成で悩む管理職を助けることにもなります。では、どのような質問だと部下の成長につながるのでしょうか。

お客様との雑談の中で、お客様の状況などをうまく聞き出すための質問力ももちろん大切であり、部下の成長につながるでしょう。しかし、この記事で注目したいのは管理職とのコミュニケーションの中で、部下が成長するために管理職にする質問についてです。成長につながる管理職への質問、それはプロフェッショナルとして働くために部下にとって必要な質問といえます。そしてそのような質問をする癖をつけることは管理職を助けることにもつながります。以下の「部下に質問癖をつけると管理職が助かる3つポイント」では、具体的な質問内容についても触れていきます。

 

部下に質問癖をつけると管理職が助かる3つのポイント

プロフェッショナルとして働くために質問癖が必要といわれても、なぜ必要なのか疑問に思う管理職も多いでしょう。ここでは、質問癖によって部下にどのような変化が求められるのか、部下育成中の管理職が助かる3つのポイントについて説明します。

1.どうやったら期待に応えられるかを考えることができるようになる

管理職であれば、部下の業務の成果や成長に期待をしない人はいないでしょう。部下にこんな成果を出してもらいたい、この業務からこんなことを学んでもらいたいという期待とともに、部下に業務を依頼することも多いのではないでしょうか。先述のように、管理職がまるっきり質問しない部下を心配してしまうのも、自分の意図や思いが伝わっているかがわからず、本当に期待した成果を出してくれるか不安だからといえるでしょう。

指示の中には最初から具体的に、また詳細にできるものばかりとはいえません。新入社員のころなら、そのような指示の仕方が多いかもしれませんが、業務の幅が広がると指示をだす時点では詳細なことが管理職にもイメージできていない場合もあります。

例えば、前期の営業成績を今期の計画に役立てたいから、前期のチームの営業成績を分析してほしいと管理職が部下に指示をしたとします。管理職は日報や月報で各チームメンバー、またチーム全体の成績はおおよそ把握しているでしょう。しかし、製品別や地域別など別の視点での状況まで把握することは難しく、だからこそ部下に分析を依頼するといえます。そのため、指示する時点では、製品別や地域別などこれまでの経験から考えられる視点は持っているかもしれませんが、データの詳細を見るからこそ気がつく、新たな視点まではイメージできていない可能性もあります。

この指示で部下に期待していることは、今期の計画に役立てられる分析をしてほしいということです。その時、部下が質問を何もせずに作業をはじめ、提出日になって管理職がすでに把握しているチームメンバーやチーム全体の成績のみ分析結果として持ってきたらどうでしょう。部下は管理職の期待に応えていないことになります。

最初から質問させるのは難しいかもしれません。質問癖をつけるために、どんな点を質問したらいいのかが学べるように、作業途中で声をかけ、どんな視点で分析している?何か興味深いことはあった?など期待しているものがどういうものか、そして期待に応えるためにはどのような質問を管理職にすればいいのかを伝えていきましょう。部下に質問癖をつけるには、最初は根気が必要かもしれませんが、この質問癖により管理職の期待が部下に伝わりやすくなるといえるのです。

2.自分の客観的評価を取り入れることができるようになる

先述の前期の営業成績の分析結果が、管理職が求めていないものの場合、または求めてはいたものではあっても、もう少し工夫が必要と思われる場合など、管理職にとっては部下の成長のためにフィードバックをすることがあるでしょう。それを自分では気がつかない客観的な評価であり、自分の成長につながるものであることを部下に伝えていきましょう。部下がフィードバックの重要性を理解できるようにすることが大切です。では、それと質問癖とどうつながるのでしょうか。

管理職は多忙なこともあり、すべての業務に対してフィードバックができるとは限りません。また、管理職にとっては、特にフィードバックが必要だと思わない業務もあるかもしれません。しかし、管理職と部下では立場や考え方が異なるため、管理職はフィードバックが不要だと思っている業務に対して、部下はなんでフィードバックがないのだろう、評価されるようなことがなかったのかと不安になることもあるかもしれません。そんな部下の気持ちを管理職が把握するのは難しく、部下も勝手に考え、勝手に落ち込む可能性もあります。そこで、質問癖です。管理職がフィードバックしなかった業務についても、自分が気になった場合は、部下から今回の業務についてご意見いただけますか?改善すべき点はありますか?と聞くことができるようにするのです。その質問により、管理職は部下がどんな業務に対してフィードバックを求めているかの理解につながり、次回同じような業務を依頼した時には、管理職からフィードバックをすることが出来るようになるでしょう。

フィードバックへの質問癖は部下が客観的評価を得られる機会を自分から持とうとできるようになることに加え、管理職が部下を理解することにもつながる大切な癖といえます。

3.独りよがりではない効果的な改善ができるようになる

フィードバックから、今後何をどうしていくのかということを部下自身が考え、行動することは大切なことです。上司も部下の自主性を重んじなければなりません。ただ、部下はフィードバックを活かすための十分な知識や経験がある場合ばかりではありません。フィードバックの内容によっては、言われていることはわかったけど、どうすればいいのかわからないということもあるでしょう。または、部下が自分で考えた改善策が管理職から見ると少し方向性が異なっている場合もあるかもしれません。このような時も質問癖が役に立ちます。

部下が自分で考えた今後の改善策について、管理職に伝え、意見を仰ぐことが出来るようになります。また、改善策がどうしても考えられない場合も管理職に相談するようになるでしょう。もちろん毎回、管理職に頼っていたのでは成長にはつながりません。しかし、何度かやっていくうちに、ここは相談したほうがいいかもという勘所が部下に備わってきます。そうすれば、管理職の手を徐々に離れていくことになるでしょう。そして、適宜に改善に対する質問、相談ができるようになれば、より効果的な改善が期待できるようになるといえるのです。

 

質問癖をつけるときの注意点

部下の成長のために質問癖をつけることが大切であることがわかりました。しかし、質問癖をつけるときには注意が必要なこともあります。それが、質問が多い部下に管理職が面倒と感じてしまうことにつながります。質問自体は大歓迎、でも、何か思いつくたびに質問されていては、管理職はそのたびに自身の業務の手を止めることになり、場合によっては管理職の業務に支障が出てきてしまう可能性があります。そのため、「質問癖=気になることがあればいつでも質問する」ではなく、質問を整理し、管理職の時間が取れそうなときにまとめてするようにするということも、一緒に癖をつけていく必要があります。質問を整理する、まとめるということは、相手にどの順番でどのように聞けば、自分が必要とする回答を得られるのかを考えることになります。これも業務上に必要な課題や業務の優先順位を決める能力の向上につながるでしょう。管理職が面倒にならないような質問のタイミングを計る、質問の質を高めることは部下の成長につながるといえるのです。

 

成長につながる質問癖をつけて、部下をプロフェッショナルに育てよう

質問癖と聞いた時に、質問ばかりされては面倒と思っていた管理職も、ここまでの説明で良質な質問癖をつけることは、部下の成長につながることに共感していただけたのではないでしょうか。部下がプロフェッショナルとして活躍することは、管理職にとって喜ばしいことであり、管理職の部下育成をラクにすることでもあります。

部下に良質な質問癖がつくよう、管理職から促していきましょう。そして短期間で部下をプロフェッショナルに育成し、管理職の負担を軽減することにつなげていきましょう。

 

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