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新人の定着率を高めるカギ?会社のビジョン・戦略の共有の必要性を解説!

update : 2022.9.28

企業が事業を通じて成し遂げたいことや将来の目指したい像である「ビジョン」、企業が進むべき方向を決め、そのためのするべき方法を示す「戦略」、どちらも企業にとって大事なものであり、社員に浸透させることが重要であるといえるでしょう。ですが、これらを掲げてはいても社員への共有がきちんとできていない企業も多いのではないでしょうか。

自社でスキルアップができることと同様にビジョン・戦略の共有が新人、若手社員の定着率を高めるカギの一つでもあります。スキルアップやビジョン・戦略の共有について管理職はどのように対応していけばいいのでしょうか。ここでは、新人を定着させるための管理職に求められる新人の指導について説明します。

 

新人、若手社員に多い転職検討者

一般社団法人日本能率協会KAIKA 研究所が発表した「2019年度 入社半年・2年目 若手社員意識調査結果」を見ていきましょう。
※参考「日本能率協会 調査研究レポート」

「転職に対する考え方について」の回答では、「転職することを検討しているが、特に行動はしていない」「転職することを検討し、近いうちに転職活動を始める予定である」「現在、転職活動をしている」と転職を検討している人が5割弱と多いことがわかります。

 

 

また、「「転職に対する考え方」と「転職サイトへの登録」の関係」の回答を見ると、転職に対する考え方で「転職はせず、今の会社に定年まで勤めるつもりである」と回答した人の6割強が転職サイトに登録しています。もしかしたら、転職サイトへの登録により、オファーが来るかどうか、またオファー内容により、自分の市場価値を確認しているのかもしれません。その場合、自分の市場価値の高いことがわかったら、転職を検討するようになる可能性があります。つまり、現在、転職を考えていなくても、将来検討することはありうると考えられます。

 

 

定着のカギ1:能力・スキルアップ

現時点で転職を考えている人と考えていない人は何に違いがあるのでしょうか。「2019年度 入社半年・2年目 若手社員意識調査結果」で確認していきましょう。

「「能力・スキルの変化」と「転職に対する考え方」の関係」を見ると、能力・スキルが上がったと答えている人ほど現時点での転職の意向がなく、能力・スキルが下がったと感じている人は転職意向が高いということがわかります。能力・スキルを高めることができる会社に居たいと思うのは多くの社会人に共通した要望であり、新人、若手社員では特に自分の能力・スキルを伸ばしてくれる会社であれば、転職したいと思うのも当然であるといえでしょう。新人、若手社員に能力・スキルアップの機会を与えていく、それが定着率を高める一つめのカギとなります。

 

 

定着のカギ2:会社のビジョン・戦略と自分の仕事のつながり

会社のビジョン・戦略が大切だと思っているのは管理者ばかりではありません。新人、若手社員の定着率にも影響します。「「会社のビジョン・戦略と自分の仕事のつながり」と「転職に対する考え方」の関係」においてことがわかります。つまり定着率を高める2つめのカギは、会社のビジョン・戦略を新人、若手社員に伝えていくことになります。

 

 

ただ、ここで注意したいのが会社のビジョン・戦略をそのまま新人、若手社員に伝えて、「自分の仕事とのつながり」を感じるかどうかということです。会社のビジョン・戦略は大きすぎて新人、若手社員のやっている仕事にはなかなか結び付かないことも多いでしょう。それをそのまま伝えるだけで、各自で自分の仕事とのつながりを考えろというのは難しいといえます。

管理職は会社のビジョン・戦略をただ共有するのではなく、各自の仕事とどうつながるのかを説明しながら日々共有し、新人、若手社員が会社での役割を理解できるようにすることが必要となります。そうすれば、主体的に仕事をしようと考え、結果的に能力・スキルアップにもつながることでしょう。

 

新人、若手社員の定着率を高めるには管理職の「お膳立て」が必要

新人、若手社員の定着率を高めるカギは「能力・スキルアップ」「会社のビジョン・戦略と自分の仕事のつながり」であることがわかりました。しかし、新人、若手社員に、自分で能力・スキルアップの機会を作ること、会社のビジョン・戦略と自分の仕事のつながりを考えることを求めるには無理があります。

管理職がすべきことは、「能力・スキルアップができる環境、機会を用意し提供する」「会社のビジョン・戦略と新人、若手社員の仕事とのつながりを日々共有し、各自の会社での役割を理解させる」ということです。このように新人、若手社員の定着率を高めるために管理職は新人、若手社員がずっと居たくなる組織でいるための「お膳立て」をする必要があるのです。

自分がやらなくても、周りが決めてくれた、やってくれたという経験を持つ新人、若手社員が多くなった現在、初めから積極性を求めることは難しく、管理職が積極的に「お膳立て」をすることが大切です。

管理職は「お膳立て」をすることにより、新人、若手社員に会社のビジョン・戦略と自分の仕事のつながりを感じてもらい、定着率を高めましょう。

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