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Z世代育成のポイントとは?Z世代が望む「成長」を理解しよう

update : 2023.3.17

Z世代の育成方法に悩みを持たれている企業も多いでしょう。特に直接指導する管理職は、どのように育成するのが正しいのか、検索されては記事を読まれているのではないでしょうか。グローネスのブログでもZ世代の転職理由が、キャリア形成が望めないことにあるも要因の一つであると説明した「転職1択から一転?!Z世代がずっと居たくなる組織になるためには?」、Z世代は企業に成長させてくれることを望み、成長させてくれないと判断すれば転職を考える可能性があると説明した「入社3年~5年が肝心!Z世代の定着率を高める方法について解説」など、Z世代の育成に関する記事を掲載しています。

これらの記事では、Z世代は「成長」を望んでいること、そして「成長」は企業がさせてくれると考える傾向があると説明しました。管理職の中には「成長」は「自分でするもの」で「させてもらうものではない」と考える人も多いかもしれません。ですが、その前にZ世代が考える「成長」と管理職が考える「成長」は果たして同じなのか考えてみましょう。ここでは、両者が考える「成長」と、「成長」視点で考えるZ世代育成のポイントを説明します。

 

仕事での「成長」とは

「成長」と一言でいっても、仕事での「成長」は2つにわけることができます。「キャリアアップ」と「スキルアップ」です。「キャリアアップ」は、経験を積みリーダーや管理職など重要なポジションに昇格していくことです。一方、「スキルアップ」は経験を積むことは同じですが、昇格というよりは能力を磨き、専門知識やスキルを身に着けることで、難易度の高い業務をこなせるようになることです。

「スキルアップ」なくして「キャリアアップ」は望めないとも言えますが、専門知識やスキルは社会の進化に合わせて常に更新していかなくてはなりません。管理職になればマネジメント業務など他の業務が増え、最新のスキルを身に着けるよりは部下にどのようなスキルを身に着けてもらうか検討したり、適切な業務配分をしたり、また上層部との意思疎通などに多くの時間が割かれ、専門知識やスキルの更新は十分にできなくなる可能性があります。

 

管理職が考える「成長」とZ世代が考える「成長」

管理職が若手社員だったころは企業で出世することが重要だったため、「成長」=「キャリアアップ」という考えが一般的だったといえるでしょう。一方、Z世代は以下の2つの理由から「成長」=「キャリアアップ」とは考えていない可能性があります。

1つは、Z世代はVUCAの時代になり、終身雇用という発想がありません。そのため、一つの企業で仕事が得られ続けられるかより、どんな状況になっても仕事が得られることが重要視されているといえるでしょう。2つめの理由はジョブ型雇用という考えが広まってきていることです。ジョブ型雇用では、より専門的な知識やスキルを身につけておくことが転職に有利と考えられるでしょう。

つまり、Z世代は、転職や副業に有利なスキルや知識を身に着けることを「成長」と考えている可能性が高く、Z世代にとっては「成長」=「スキルアップ」といえるのです。そのため、Z世代が「キャリアアップ」という言葉を使っていたとしても「スキルアップ」のことを言っている、そして管理職など「キャリアアップ」をすることで専門知識やスキルの更新が難しくなる状況を歓迎していない可能性が高いことを、企業、管理職は理解しておく必要があります。

 

Z世代育成のポイント

管理職が考える「成長」とZ世代が考える「成長」の意味が異なる可能性が高いことがわかりました。Z世代は管理職が考える「成長」への意欲はあまりないかもしれませんが、スキルアップへの成長意欲は高い傾向にあります。そのため、Z世代は「スキルアップ」をさせてくれない会社はすぐに辞めて、「スキルアップ」をさせてくれる会社へ転職しようと考えるのです。

Z世代育成のポイントはこの「成長」の違いを理解し、まずはZ世代のスキルアップを考えるのがいいでしょう。現在の業務から身に着けられる知識やスキルがどういうものか、また自社で今後、身に着けられる知識やスキルを示していくことで、自社で働き続けることのメリットを伝えていくことが重要になります。

管理職にとっては、いずれZ世代にリーダー、管理職として働いてほしいという気持ちがあって当然ですが、Z世代が考える「成長」との違いを理解して、まずはスキルアップを重点にした指導を丁寧に行っていくことが賢明といえるでしょう。

入社して3~5年過ぎれば、管理職も観察やコミュニケーションから各Z世代部下の特徴や考え方が理解できてくるでしょう。そのころに、リーダーに育てたい人材だと思った部下にはジョブ型雇用であってもプロジェクトのリーダーなどの経験は必要な「スキル」であることを伝え、「キャリアアップ」の話をしていくのがいいかもしれません。

 

Z世代の育成は、まず「スキルアップ」に注力しよう

管理職が考える「成長」をZ世代に期待するのは、Z世代が考える「成長」が自社で得られるという納得感が持てるようになるまで待つことが大切です。自社で十分なスキルアップができることを伝え、また細めに的確な評価を伝えることで各部下に「成長」していることを実感させられれば、自社でのZ世代の仕事への満足も高められ、次の段階である管理職が考える「成長」の話もできるようになるでしょう。

 

グローネス・コンサルティングではZ世代と共に働くことに焦点を絞った「With Z研修」を行っています。Z世代の育成にお悩みの場合はお気軽にこちらからご相談ください。With Z研修の概要はこちらからご覧いただけます。With Z研修の中でも管理職を対象にした「お膳立て」マネジメント研修はこちらからご覧いただけます。