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Z世代の特性に合わせたOJTとは?

update : 2022.7.21

Z世代とは一般的に「1990年半ばから2010年代生まれの世代」と言われています。Z世代が入社する年令にってきましたが、Z世代の特性がわからず、どう育成していいのか悩んでいる企業も多いことでしょう。ここではOJTを取り上げ、OJTとは何か、Z世代の特性、OJTの従来との違いについて解説します。

OJTとは

OJTとは「On The Job Training」の略で、企業の組織の中で、上司や先輩等が実践的に知識やノウハウを教えることを言います。実務の場を離れて行うOFFJTOff The Job Trainingの略)とよく比較されます。OFFJTはビジネスの基本や専門知識を得るために適しているのに対し、OJTの良さは実務に直接携わりながら知識やノウハウを学んでいくので、実践力を養成しやすい点にあります。一方でOJTは必ずしも人材育成に慣れた人がやるわけではないこと、それぞれの世代の特性がつかめないまま進めることで効果的な育成ができない場合があるなどの課題があげられます。

Z世代の特性

新入社員として入ってくるZ世代にはどのような特性があるのでしょうか。Z世代が育った環境を見ていくと、特性がわかってきます。

自然災害や金融危機など社会・経済的に不安定な社会からくる「安定志向」

大手企業神話崩壊、SNSによる個人での発信力の容易性からくる「独立志向」

安定志向独立志向は相反する志向ですが、安定を求める一方で、SNSの発達により職業の幅が広がったことにより、独立がしやすい環境にあると言えるでしょう。

ネットの発達

Z世代は物心ついた時からネットがあったため、ネットリテラシーが高いことが大きな特性です。一方で、なんでも簡単にネットで調べられるため、深く考えることには苦手意識があるかもしれません。

SNSの発達

SNSZ世代の特性に大きく影響していると言えます。同じ興味・関心のある人とすぐにつながることができるため、興味・関心についての交流関係を広く持つことができます。またそこから多くの情報が得られるので専門性が高いと言えるでしょう。

一方で取得する情報の選択ができるので興味・関心のないことについては情報を得る必要がありません。そのため興味のないことに対して主体的に行動を起こすことが苦手と考えられます。またSNSでは必ずしも深く知り合うことなく付き合えるので、他人に興味が持てない傾向もあるかもしれません。そしてSNSは周囲からの反応がわかるために発信したことへの承認欲求が強い反面、誹謗中傷も受けやすいために失敗を過度に恐れる傾向があると言えるでしょう。

個性重視の教育

Z世代は個性重視の教育を受けてきました。そのため差別がないのが普通という高い平等意識を持っていると言えるでしょう。

また自然災害の経験やSDGsの考えを教育で受けてきているため社会貢献意欲が高いことも特性といえます。安定志向のため収入はもちろん大切ですが、社会貢献ができる仕事をしていきたいと望んでいるZ世代も多いのではないでしょうか。

従来のOJTとの違い

上記のような特性を持つZ世代をOJTでどのように育成することができるのでしょうか。ここでは従来のOJTとZ世代向けOJTとの主な違いについて説明します。

個の尊重

従来のOJTトレーナーの役割、新人の育成ゴールの設定は、「業務に必要な知識・スキルの理解や経験をさせることで、仕事に慣れさせる」「会社や部署の期待からどのような人材になってもらいたいかを共有する」ことに主眼が置かれていました。しかし個性重視の教育を受けてきたZ世代には従来の仕事のやり方や上層部の期待が、必ずしも各個人にあった仕事のやり方やゴールとは限らず受け入れないかもしれません。

そこでOJTトレーナーはまず、各新人の個性の理解から始め、何が得意なのかなどを把握していくことが必要になります。ゴールについても上からの期待だけでなく、一人一人に合ったキャリアプランを検討することで、Z世代新人が自分でメリットがある、成長感を得られると感じられるようにすることが必要でしょう。また失敗を過度に恐れるZ世代に対してはOJTを通じて自尊心と自信を持たせて、この会社でやっていかれるという意識を持たせることが重要となります。

仕事への興味・関心の育成

興味・関心のないことには主体的に行動を起こすことが苦手というZ世代の特性がありました。従来のOJTでは、まずやらせてみてから教えるという方法をしていたかもしれません。興味・関心を持たせるには、まずOJTトレーナーがやって見せて、Z世代がマネをすることから始め、成長に合わせて指導と支援の仕方を変えていく必要があるでしょう。またZ世代がうまくできなかった業務に対してただNGを出すのではなく、どうすればうまくいくのかリクエストを送る形にして、Z世代が「失敗」としてとらえるのではなく、次は成功するだろうという「成功期待感」を持たせて再チャレンジさせることが重要になります。

Z世代の特性を理解して、OJTの効果を高めよう

OJTトレーナーはZ世代が配属された部署で最初にもっとも交流をもつ先輩です。Z世代の特性を理解することで、Z世代が期待感をもってこの会社でやっていかれる、やっていこうと思える指導をしていきましょう。

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